MochaとChaiでなんでもテスト ~準備編~
諸事情にて初心者向け!
Node.js使ってみて、Mochaの使いやすさが気に入ったので、何本か書いてみる予定です。
今回はテストプログラム用のプロジェクトを作成して、MochaとChaiをインストールするだけです。
前書き
このシリーズでは、Node.jsの自動テストフレームワーク Mocha (+ Chai) で色んなものをテストする方法を書いていくつもりです。
自動化に適したプログラムの作り方とか、モジュールの分割方法とかについては書きません。むしろ、テスト対象のプログラムはJavaScriptでなくても一向にかまいません。
とにかく Node.js + Mocha + Chai で作ったテストプログラムで、色んな入力と出力をテストすることを目的とします。
あと、書いてる人は初心者です。初心者が初心者に教えるために書いてます。すみません。
というわけで、次項から開始です。
PCにNode.jsをインストール
何はともあれNode.jsが必要です。
細かい手順は割愛しますが、この記事は、Windows10 (64bit) に Node.js 10.15.3 をインストールしたことにして進めます。npm
も一緒にインストールしてる前提です。
Node.jsのインストールフォルダは、便宜上 C:\nodejs\10.15.3
とします。
パス通ってる?
ここからはコマンドプロンプトで node
および npm
コマンドを使っていくことになるので、念のためパスが通ってるか確認しておきます。
もし「パスが通ってる」の意味がわからない人は、「コマンドが使える」という意味だと思っててください。厳密には違いますが、そういうことにしておいてください。
コマンドプロンプトを立ち上げて、以下コマンドを実行します。
これで v10.15.3
とか 6.9.0
とか、両方ともバージョンが表示されればパスは通ってます。
もし 「'node' は、内部コマンドまたは外部コマンド、操作可能なプログラムまたはバッチ ファイルとして認識されていません。」「'npm' は、内部コマンドまたは外部コマンド、操作可能なプログラムまたはバッチ ファイルとして認識されていません。」 みたいなのが表示されたら、パスが通ってません。
node
が使えないなら、たぶん npm
も使えないと思います。片方だけ使えるというのは想定してませんが、片方でも使えなかったら、以下の操作を行いましょう。
パスを通すには、Node.jsをインストールしたフォルダ (node.exe
とか npm
が入ってる) を環境変数 PATH
に追加する必要があります。
しかし開発用PCなんかだと、永続的にパスを通しちゃうと面倒なことになるかもです。それに、あなたのPCの PATH
を書き換えていいかどうか判りません。なので、ここでは一時的にパスを通す方法を使います。
コマンドプロンプトで以下コマンド実行すると、一時的にパスが通ります。
※C:\nodejs\10.15.3
というのは、前述した通り、この記事におけるNode.jsのインストールフォルダです。違うところなら適宜変更してください。
すると、コマンドプロンプトで node -v
npm -v
を実行した時、ちゃんとバージョン番号が表示されるようになるはずです。
この状態は、コマンドプロンプトを閉じるまでは持続します。 閉じちゃったら、また同じ方法でパスを通してください。
万が一上記の操作をしてもコマンドが使えないままだったら、set PATH
コマンドを実行して、現在の環境変数 PATH
の中身を確認してください。
先頭にNode.jsのインストールフォルダが入ってますか? 入ってなかったら、やり方が間違ってます。入ってるのにダメなら、たぶんフォルダが間違ってます。node.exe
があるフォルダを指定してください。
というわけで、node
と npm
にパスが通った前提で以下進めます。
テストプログラム用のプロジェクトを作る
Node.jsでテストプログラムを作るために、それ用のフォルダを用意していきます。
まず、適当な場所にカラのフォルダを作ります。フォルダはあとで別の場所にカット&ペーストとかで移動しちゃっても大丈夫なので、どこでもOKです。ここでは便宜上 C:\path\to\mytest
とします。
フォルダ作ったら、コマンドプロンプトで cd
コマンド使って、そこまで行きます。
そしたら以下コマンドを実行します。
コマンドを実行しても特に何も表示されませんが、完了後、フォルダの中に以下の package.json
ファイルが作成されてるはずです。
これで、当該フォルダが npm
の管理下に置かれました。以降はこのフォルダを『プロジェクト』と呼びます。
npmでMochaとChaiをインストール
作成したプロジェクト内に、MochaとChaiをインストールしていきます。
Mochaをインストール
テストフレームワーク『Mocha』をインストールします。
開いたままのコマンドプロンプトで以下コマンドを実行すると、プロジェクト内にMochaの最新バージョンがインストールされます。インストールには少し時間がかかるかもなので、結果が表示されるまで待ちましょう。
実行結果にWARNとか出てると思いますが、これは package.json
に description
と repository
が設定されてないから出てるだけです。害は無いので気にしないでください。
インストール完了すると、プロジェクト内に node_modules
フォルダと package-lock.json
ファイルが作成されてるはずです。
いまインストールしたMochaは、node_modules
内に入ってます。node_modules
内には mocha
以外にもいっぱいフォルダができてますが、それらは全部 mocha
の依存パッケージです。
Chaiをインストール
テスト結果の検証 (アサーション) に便利なツール『Chai』をインストールします。
開いたままのコマンドプロンプトで以下コマンドを実行すると、プロジェクト内にChaiの最新バージョンがインストールされます。
ここまでのpackage.json
念のため、ここまでのインストール内容を確認しておきます。
npm install
に --save-dev
オプションをつけてインストールしたパッケージは、package.json
の devDependencies
に書き込まれます。なので、現在の package.json
の内容は以下の通りになってるはずです。
mocha
と chai
のバージョンは違うかもです。この記事ではバージョンを指定せずに mocha
と chai
をインストールしてるので、その時点での最新バージョンがインストールされるからです。
無いと思いますが、もし今後 mocha
と chai
に後方互換性が無いアップデートが入った場合は、インストール時のコマンドで以下のようにバージョン指定してみてください。そしたら、この記事と同じように動くと思います。
ここまでのプロジェクト
ここまでで、プロジェクトのフォルダ内は↓こんな感じになってるはずです。
続きます
以上で準備編は終わりです。次回は基本編です。